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これは一人のマイノリティーが書いた自分自身とこの国の救いなき来世についてのレポートである。W.ジェイムスは労作「宗教的経験の諸相」で“超感覚者は無敵である”と言ったが果たしてそうだろうか。この時代、むしろ私は“常感覚者は巨象である。我々はその足に踏み潰されないよう必死に逃れる蟻のようなものだ”と思う。しかし今、孤立の怖れを捨てて私はこう叫ばねばならない。

“人々よ、長い眠りから目覚めよ。無知の麻薬の快楽に耽るな。そしてこの警告を受け入れる人々に神の恵みあれ。”

ザメンホフのルール

 ヒトラーが読んだというユダヤ賢人議定書を覗くと最初の数章で気分が悪くなり読む気が失せる。非ユダヤ人をゴイムと呼び「言葉なんて何とでもなる」と嘘の効用を得々と自慢している。彼らがこれを偽書と言うとすれば嘘吐きがニセモノと言うからホンモノかもしれない。もっとも金輪際ホンモノとは言わないだろう。プライベートなHPにある記事を覗いただけで出版物と比較した訳ではなく内容の信憑性の度合いは判らないが、このHPの他の記事は私なぞのものより一歩上を行っている。
ヨハネ福音書によればイエスは「我々の前はすべて盗人だ」と言ったが「我々の前はすべて嘘吐きだ」と言ったとは書いてない。でもイエスの父なる神は嘘が大嫌いな神の筈ではないのか。

 前項で神の楽園のことをあんな風に書いたがその後気分の悪くなるようなことを色々と思い出してちよっと的を外したかなと再考した。先ずソニー・ビーンの子供たちは人肉食や近親相姦を悪い事とは全然思わなかっただろう。無知なアダムとイブも善悪を知らなかった。善悪を知る木なるものが実際にあるのかどうか知らないが、その実を食べるなとはアダムとイブが善悪を知ってはならない事を意味するだろう。そこでなされている事を良いとも悪いとも思わないでそのまま当たり前だと思っていて欲しいのである。ところがヘビにそそのかされて善悪を知る木の実を食べた。つまりヘビが「ここはひどい悪所だ、人肉を食べるなんて悪の極みなのだ、このままではお前たちも殺されて食われるぞ」と教えた。ヘビはサタンの代名詞である。楽園の神話をこんな風に解釈してサタンは悪魔どころか善なる神の使いであると考える一派は昔からあったらしい。エデンの神のヘビに対するののしりは本物のヘビにとっていい迷惑で、ヘビに対する嫌悪感を巧みに利用して人を納得させている。善悪を知って目覚めたアダムとイブは木立に紛れて逃亡したが、それを神話では「禁じられたことをしたので神によって楽園から追放された」と脚色した。逃げられたと書いては神の面目丸潰れになる。こういう例は他にもあって「サタンが天から墜落した」とはサタンがムシュフシュに乗って降りて行くスピードが速かっただけのことだろう。エデンの神は「我々がお前たちを食うのはお前たちに娑婆の苦労をさせないためだ」と恩を売っているが、「まあいい。そのかわりここを彼らの出身地として物語を作り彼らの子供やその子孫に私を拝ませ未来永劫頂くとしよう。私のテリトリーの中だ。それにしてもサタンは許せない、世界中が彼を忌み嫌うようにしよう」と思ったかも知れない。
 スペイン人は南米大陸を征服した際アスティカに恐ろしい習慣があるのを知った。インディオは部族同士で争い、勝った方の部族は負けた方の部族の幼な子を連れて帰り自分の子供たちと全く隔てなく一緒に食事を食べさせ我が子と遊ばせて大きくなるまで育てた。連れて来られた子供は身の危険を何も知らないで成長するが適齢期になる頃殺されて食材になった。これと同様にアダムとイブもどこかから連れて来られた幼い子供で、インディオがそうであったようにアダムとイブ以前にも善悪を知らないまま手中に落ちた子供たちがいたとしか考えられない。今は誰しも卵子と精子が受精し胎内での細胞分割・細胞増殖・DNAプログラムによる器官形成のあと出産によって人間が生まれ男女の性染色体が異なることも知っており、男は泥人形に神が息を吹きかけることによって生まれ女は男の胸の骨から出来る訳ではない事を常識で知っている。私は寡聞にして旧約と同じ誕生神話や傍証となる類例を知らない。アダムとイブは果樹園で放し飼いにされて育ったが、二人に性徴が表れ互いに男女の別を知りそろそろ収穫の時期になった頃合に神は「どこにいるのか」と二人を探したが既に逃げられていたのが裸の真実で、それをユダヤ民族が長年かけて嘘とハッタリででっち上げた物語が神話となり結構権威付けられてキリスト教徒に受け入れられた。中にはそれを信奉する余り進化論を拒否するグループさえあってNational Geographicに匙を投げさせている。議定書が自信たっぷりに嘘の効用を自慢する訳である。人間は生きている間中知識を収得し考えをアップデートし続けなければならず、進化論拒否の盲信が自分を助ける事には全くならないのに。ただし進化論については突然変異と自然淘汰と適者生存が進化のすべてではなく背後に神々の意志が働いていたと私は考える。

 ここまでを読んで「常識的なことをサボテンが育つように繋ぎ合せて書いているだけで今までの繰り返し」と思う方は多いだろう。実は私には宿題があった。クリスチャンになってすぐに「ザメンホフのルール」と言う言葉を聞いた時もそれ以降も具体的な説明は一切なかったが(それが霊界のルールだとつくづく実感する)何か重要なことだと心の中に引っ掛かっていた。私がやっていることをフィボナッチ数のようだと言われたがこれはすぐに分かった。生後2カ月毎に一番(ひとつがい)の子を産む一番の子ウサギを貰ったら例えば8か月後にウサギが合計何匹になるかというネズミ算の問題でイタリア人のフィボナッチが考えたらしい。そう言えば以前聞いたことがあり「37・ポルノ」に書いた中学2年生の時の女の先生が数学の時間に10分位黒板を使って説明したのを思い出した。私が51項まで一段一段階段を上がる過程でそれまでに得た知識が次の知識を生み、やっとザメンホフのルールの解に到達したという訳である。

 ザメンホフのルールとは「旧約聖書を真面目に読みそれを出来るだけ原文に忠実に理解して受け入れれば受け入れる程悪の陥穽に陥りキリスト教の救いから遠ざかる」という冥界の経験的ルールである、というのが私が出した結論である。進化論を拒否するグループもまさにその一例で悪は「こいつらは俺たちの論理を選んだのだから俺たちのものだ」と主張したに違いない。創世記を何か原文に添った例を引いて人前で話しすることさえ記録に残る危険な行為である。旧約はイエスを拒否して刑死させ今なお受入れていない民族が交わした神と人との契約であってイエスの教えとは全然別物だという根本的な事実を絶対に忘れてはいけない。彼らにはキリスト教に対する根深い敵愾心がある。昔も今も「我らの口車に乗った者は我らのもの」が宗教のルールだった。だからYHWHは旧約の口車に乗った者を我に権利ありとし自分のものにして来ただろう。イエスだけは間違いなく信者を食おうとも物盗りしようとも思わなかった救世主だったのだが後の取ったり付けたりのこねくり回しがひどかった。結局高邁な神学なぞ無駄にして無意味で、宗教は身も蓋もなく「俺のエサにかかった魚は俺の魚」という漁夫の論理に還元される。キリスト教とてその例外ではない。

イエスはガリラヤの海べを歩いて行かれ、シモンとシモンの兄弟アンデレとが、海で網を打っているのをごらんになった。彼らは漁師であった。イエスは彼らに言われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」マルコ(11617

 今どき十戒が壁に貼ってあったり皆で十戒(または十戒もどき)を唱和する教会は余りないだろうが、あるとすれば大変な間違いで地獄へ一歩踏み出している。イエスは「(ユダヤ人の間で)私の教えは父と息子に、母と娘に、義母と嫁に対立をもたらすだろう」と言ったがこれは十戒の「父母を無条件に敬え」を反面教師として下敷きにしているだろうし、主の祈りの「(父なる神の)み名が尊ばれますように」も「みだりに神の名を唱えてはならない」を意識しているだろう。個々の内容云々よりイエスかモーセかであってクリスチャンは「彼はイエスを選んだ者である」ことが出来るだけ付け込まれる余地なく明白でなければならない。イスラムもアブラハム、モーセをムハンマドに次ぐ最大級の預言者として取り上げているようで同じ轍を踏む危険性を抱えている。
とは言えイエスは旧約を時々引用しているので何を言いたかったのか調べるために旧約聖書を手元に取る必要があるのは否定出来ない。私がエゼキエルを読んで「主とは三つの神が考えられるがどれがどれやら整理がつかない」と思ったのは存外上出来で、主をすべてヤハウエに置き換えてエゼキエル解説書を書いた某教授が「あなたは人間の屑だ」と審判で言われたというのは作り話ではない。
 カトリックの頃経験した良き思い出は易しくない日本語をよくぞ克服したアメリカ人、イタリア人、メキシコ人等の外国人神父と身近に接したことでその努力に敬服すると共に人柄も皆尊敬に値した(どうも私は人の良い面ばかり見たがる単純な人間らしく彼らが陰で何をやっていたかまでは分からない。ダニエルだって全く別の面があると言われた)。司祭同士の交互交換はカトリックでもプロテスタントでもあるようだがK国出身の神父のミサを一度だけ聞いたことがある。彼は聖書から三つのトピックを選びそれをスライドに映してまんざら悪くない話をした。所がそのトピックが三つとも旧約からで、おまけに自分がそれを声を出して読み、続いて信者に復唱させた。旧約はこんなに良いものですよ、覚えましょうと言っているようなものである。望むらくはたった一度のチャンスに先ず語られるべき、イエスを取り巻いていた環境の厳しさ、彼の苦悩、命を懸けた宣教の話題はそっちのけである。この神父の本拠地とする教会の信者は大丈夫かと思いやられる。どうしてこうなるのかと思うがK国も嘘が大好きな国民性でどうしても旧約の方が水が合うのだろうか。またお前のK国嫌いが始まったと眉をしかめる向きもあろうが最近別の動きも見える。付記を参照されたい。

 ではパウロはどうだろうか。「パウロに捧げられた教会、即ちパウロの名を冠する教会に所属する信者はワニ族のものになった」のだろう(これは私の誤解だった。爆弾発言-1参照,2019/04)。キリスト教一神論も安易に「キリスト教はイエス一人が神、彼は信者をまとめて面倒見る、何の問題もない」と思わせる罠である。詩編を除く旧約聖書が正典から除外されない限りクリスチャンはこの陥穽から逃れられないだろう。実例が二つある。カタリ派とモルモン教(モルモンについて爆弾発言-2参照 2019/06)は救済率が高かった。これに最も近い宗派はどこなのだろうか。

  そう言えば熊谷にいた頃、ある福音派の教会を一回だけ訪ねたことがあった。たまたま道を尋ねた夫婦が私たちもこれから行く所だから一緒に行きましょうと案内し、道中その60代の人見知りしない男性が「私はイエスのお陰ですっかり変わりました。昔の友達が皆別人かと驚くのです」と明るく元気な声で話した。私は不遜にも随分単純な人だな、どれだけキリスト教を理解しているのだろうと怪しんだのだった。ミサも若い女性や家族連れが多く生バンド演奏で賛美歌を合唱し、牧師は誰でも知っている新約聖書のどこかをそれ程長い時間をかけずに話した。ミサが終わると別段勉強会をする訳でもなくまた来週と解散し、一分始終がこれまで経験したほかの何処とも違っていて何か余りにあっけらかんとした印象だった。シンプルにイエスだけを讃え、旧約でなまじ複雑なことを考えて誤解答を出すよりあれで良かったのかも知れない。

 前項の最後で書いた、私に「めげずにやってくれ」とメッセージと送っている何者かは私の仲人をしてくれた大学教授の付随霊だと思っていた。妻が学生時代その先生が指導するグループに入っていた。先生はバプティストの牧師の息子だった。春に仲人をお願いに行き、秋に式を挙げたのだが式では別段お変わりはなかった。後で聞くと夏の初め頃体調を崩され十二指腸ガンが発見されたが、治療がうまく行けば秋までには回復するとの診断で実際その通りになったらしい。我々には心配をかけないようにと連絡はなかった。亡くなられた時は家族葬で我々は葬儀にも出席せず、大分経ってからグループの代表格の教え子から既に亡くなられたとの連絡が入った。葬儀がバプティスト教会で行われたのは100間違いないだろう。人格者ぶってうまい教訓を垂れるような方ではなかったが、生徒にも慕われ悪く言う人はいなかったと思う。先生は人生の総合点は高く反対者もいなかったから誰もが合格だと期待したのだが、にも拘らず救われなかったらしい。仲間たちはどうしてか今まで分からなかったが私がこの「ザメンホフのルール(ホイヘンスの穴改題)」をドラフトしているのを見て理由が分かったらしい。先生は穏やかで真面目な方だった。

 タイトルからは外れるが関連がなくもないので書き添える。「07・二つの世界を生きて」のガーダムから訂正依頼が入った(と思う)。「霊界ではネガとポジが逆転している」を彼は「霊界では昼は暗く夜は明るい」と理解したがこれは間違いで「霊界では悪魔が神で神が悪魔とされる」と理解しなければならなかったと反省している。このことは既に前に取り上げた。地上の霊界とはどういう場所か、そこで悪魔がいかに強い支配力を持っているかを推察させる。
  良薬は口に苦し
  真実は受け入れ難し
  それでも真実を受け入れなければ
  地上は悪魔のフォーラムであり続ける
 

(付記)
産経の記者が大統領の韓国内新聞記事を日本語に翻訳して新聞に載せたことが大統領侮辱罪に当たるとして訴えられたケースで裁判所が下した無罪判決の論旨は筋が通っていて襟を正したくなった。元西ドイツ・コール首相が616日に亡くなった。彼は東西ドイツ併合に尽力しドイツが再び大国になっても決してサードライヒのようにはならないと周辺国を説得し統一ドイツ誕生を達成した。韓国は日本に対してドイツを見倣えというが韓国こそドイツを見倣わなければならない、このまま兄弟喧嘩をヒートアップさせると大変なことになり隣国としては迷惑この上ないと思っていた。韓国は北朝鮮を馬鹿にしてあんなものは国家ではないと国として認めない立場を取っているそうである。こんな嫌がらせと自分に甘い頬かむりは独特の国民心理で日本にも向けられている。新しく誕生した文大統領は無条件で北朝鮮と交渉する方針を打ち出し、今の所けっして成功しているとは言えないが正しい方向を向いていると思う。アメリカの大統領が文大統領を裏切り者呼ばわりするのは当たらない。元来北朝鮮の目的は自分を見直させ優位に南北統一を成し遂げるために武力を蓄えているだけで、まさか日本や米国と本気で戦うことが第一目的ではないだろう。もし北がアメリカと戦い始めれば韓国も無事な訳はなく文大統領はそんな事態は避けたいに違いない。朝鮮戦争は中国・北主導による半島統一が目的であったが国連軍という名目の米軍が参入して阻止され、米軍が邪魔するからアメリカが、アメリカの基地があるから日本が敵対国になる。現状は正恩とトランプのやりとりが段々とエスカレートしてただ事ではない。結局中・米・ロが本気になって武器を持って集結し北朝鮮を取り囲んで威圧して北を統一に向けたテーブルにつかせ、将来アメリカは朝鮮半島から退くことを約束しなければ現状は打開されないと思うが夢物語か。このような緊張状況を作りだせば偶発的リスクが高まる危険性はある。
Youtubeに近頃韓国で開かれた慰安婦に関するシンポジウムの模様がアップされていた。そのシンポジウムに慰安婦に同情的な日本人大学教授が出ていた。ある若者が教授に「日本では戦争に関わった娼婦に補償金を払ったのか」と聞いた。教授は「払っていない」と答えた。それに若者は「ならば韓国の慰安婦に関する補償は韓国がどうするかの国内問題だ」と答えていた。プロの御婦人からは大反発を食っていたが。